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IWGPヘビー級選手権【4つのベルトのデザインを振り返る】1987‐2021

新日本プロレスの看板タイトル「IWGPヘビー級王座」が、下位タイトルとの統合を経て「IWGP世界ヘビー級王座」として、新たに生まれ変わることとなりました。そして それにより王座の象徴であるチャンピオンベルトもリニューアルされることとなりました。 今日は34年にもわたり、新日本の象徴であり続けた「IWGPヘビー級王座」について、そのチャンピオンベルトそのもの取り上げるという形で、その長い歴史を噺していきたいと思っています。 初代ベルト 1983-1997 「世界中に乱立するプロレスのタイトルを一つに統一する」というコンセプトで、1980年に新日本プロレスが掲げた世界規模のイベントがIWGP(インターナショナルレスリンググランプリ)構想でした。 幼かった僕は、その壮大過ぎる構想もさることながら、 「世界中のタイトルを統一した王座の、そのベルトというものは一体どんなに凄いものなるのだろう?」 と、IWGPのチャンピオンベルトそのものにも大いなる夢を馳せていたのです。 ブッチャーの情報 IWGPのベルトに関する情報が初めて出たのは、意外にも、あの悪役レスラー「アブドーラ・ザ・ブッチャー」からでした。 「プロレスを10倍楽しく見る方法」という彼の書いた本(ということにしておこう)に、IWGP構想ついての章があり、そこには 「IWGPのベルトは時価1億円らしい」 「日本の戦いの神である毘沙門天をイメージしたベルトになっている」 という、なんともマニアックなベルト情報まで触れられていたのです。 当時のブッチャーは「IWGPの理念に賛同したため全日本プロレスから新日本プロレスに移籍した」という設定のレスラーでしたので、それゆえにこういう「謎の事情通」になってしまったのだと今にして思うのですが、当時の純粋な僕は、このブッチャー(のゴーストライター)の与太話を当然のことながら真に受けてしまい、四方八方に言い回ってしまいました。 「IWGPは毘沙門天ベルトだぞ!」と… この情報以降、IWGPのベルトは「1億円べルト」と呼ばれるようになります。マスコミもここぞとばかり 「一億円ベルトを巡る強者たちの祭典」 「アンドレの腰にも巻けるベルトサイズ」 などと無責任に書きまくります。 僕はそれを読んでまんまと熱くなっておりました。  その後、IWGPは当初の予定から一年遅れの1983年の初夏に開催

岩城滉一【一番カッコかったのは「デザートはあなた」】1993-1994

男から見てもカッコよすぎて、思わず惚れ惚れしてしまう岩城滉一さん。本当に「大人の男」という感じですが、そんな岩城さんが一番カッコよかった時期を独断と偏見で決めてみました。今日はそんな噺です。 『抱きしめたい!』のモテ男 トレンディードラマが大流行りしたバブル期は女性が強い時代でした。そんな女性たちの恋愛対象ともなると、それはもうハードルがとても高いわけです。しかもそれが時代のアイコンでもあった「W浅野」が取り合いをするような男となると、なかなか存在しないという話なのですね。 1988年にフジテレビ系列でオンエアされたドラマ『抱きしめたい!』において、そんなW浅野の相手役として白羽の矢が立ったのが岩城滉一さんでした。 この当時の岩城さんは37歳でした。それまでのナイフのような鋭い魅力から、大人の男としてのシブさにシフトチェンジしていた時期で、これはまさにハマり役と言えるものでした。 結果、ドラマ 『抱きしめたい!』は社会現象となり、21世紀に入っても続編が放映されるような大ヒット作となった のです。 本人は『抱きしめたい!』が嫌いだった しかし岩城さん本人は、この『抱きしめたい!』がお気に召さなかったようで、 「モテない奴らが作ってるから、本当にくだらない話にしかならない」「遊びを知らない人間が想像で書いたトレンディなんて、✖︎✖︎✖︎✖︎みたいなもん」 と、トーク番組において、けんもほろろにこき下ろしているのです(「 たかじん・ナオコのシャベタリーノ 」他)。 そしてその上で「大人の鑑賞に値する本当のトレンディドラマを作った」と、岩城さんが胸を張っていたのが、今日のお題の『デザートはあなた』なのでした。 『デザートはあなた』とは? 「デザートはあなた」は、故森瑤子さんの同名小説をドラマ化したもので(森さんはドラマ企画段階の1993年7月に胃がんで亡くなられました)、 岩城滉一さんが演じる主人公が、女性ゲスト相手に手料理を振る舞いつつ、男女のさや当てを演じてみせるという、 一話完結型のドラマなのでした。そのあらすじは… 大手出版社に勤務する独身男性「大西俊介」。多趣味、資産家でお金に不自由していない彼は、自宅の高級コンドミニアムに事あるごと美女を招き、得意の手料理を振る舞って口説いている。その際の決め台詞は「今日のデザートは君だよ」であった。 …というものになっていま