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プロレス業界用語大辞典

 最近また人気の盛り上がりを見せている「プロレス」。本日はマニアになりたい貴方のために「プロレス業界用語大辞典」をお届け致します。


不穏試合

 不穏試合とは何らかの事情により、事前に予定されていた内容にならなかった試合の総称。この言葉には「ガチンコ」「セメント」「シュート」「八百長」「片ヤオ」「ブック破り」「事故試合」など、全てが含まれる。


「モントリオール事件」1997 
米マット最大の不穏試合と言われている。


「1.4 橋本対小川」 1999
小川直也の固い攻撃になす術なしの橋本真也。


 ガチンコ

ガチンコとは双方が手加減せず闘う試合の事。元来は相撲の隠語であり、明治時代から使われている。

芝田山親方(元横綱大乃国)

「スイーツ親方」。故放駒親方の元で現役時代にガチンコを最初から最後まで貫き通した力士。

 

セメント

セメントとはガチンコのプロレス言語である。「セメントのように硬いガチガチの真剣勝負」が由来。


「セメントの鬼 藤原喜明」

長らく新日本の前座レスラーだった藤原喜明は、このセメントの強さに定評があり、道場で彼を鍛えられた面々が、のちの「UWF系」のレスラーとなっていった。


シュート

シュートとは「ガチンコ」「セメント」の世界共通語。本当に世界中で使われている言葉。「狙撃」の意味通り、手加減なしで相手を倒しに行く行為の事。


シュートサイン

シュートサインとは手でピストルの形を作り、これは真剣勝負だと伝える事。ちなみに全日本女子プロレスは「ガチンコ」の事を「ピストル」と呼んでいたのだが、それは言うまでもなくシュートサインに由来している。



「欧州の重戦車 オットーワンツ」

欧州プロレス界のドン。1984年当時「WWFの全米制圧作戦」についてインタビューされた際、「WWFがちょっかい出してきたら?それは撃つに決まっているよ」とシュートサインを出してみせた。


ワーク

ワークとはシュートの反対語でプロレスそのものの事。

 

八百長

 八百長とは真剣勝負と見せかけた不正試合の事。もともとは相撲用語。明治時代の八百屋の長兵衛が、相撲取りに野菜を買ってもらうため、得意の囲碁でわざと負けていた事に由来する

 

「北尾対テンタ」1991

不穏試合終了後に北尾が「八百長野郎この野郎!!八百長ばっかりやりやがって!お前なんか八百長じゃねえか!八百長野郎!八百長!」と禁断のマイクアピールをして所属するSWSから解雇された。


注射

注射とは不正試合をしてもらうためにお金を渡す事。


「馬場のNWA初戴冠」1974年

この王座移動劇はNWA本部には内密に行われた。王者ブリスコに支払われた注射代は7万ドルと伝えられている。


片ヤオ

 片ヤオとは「一方はそれだと知らない不正試合」の事。かつて相撲において、両者が別々に注射されていたため、お互いに勝とうとしなかった奇妙な取り組みがあったそうだ。

 

「高田対コールマン」1999

PRIDE5で行われたフェイクファイト。コールマンの妻が病気でまとまった金が必要だったとのこと。


事故試合

事故試合とはトラブル(怪我やミスなど)により、当初の予定通りにならなかった試合の事。


「猪木対マサ斎藤」1987年

打ち合わせでは猪木に手錠をかけるはずだった海賊男(クロネコ)が、間違えてマサ斎藤を拘束してしまったシーン。試合は当然グダグタになり、暴動まで起こってしまった。

 

真剣勝負

真剣勝負という言葉は、近年は「格闘して勝敗を争う競技」という意味で使われている。英語では「リアルファイト」と呼び、反対語は「フェイク」である。


田村潔司

1995年、オブライト戦に勝利後、高田延彦に対し「僕と真剣勝負をしてください!」と超ハイテンションで訴えた。かのターザン山本はこの発言に対し「高田選手もなめられたもんだね」とコメントしている。

 

ケーフェイ

ケーフェイとは業界の外に出してはいけない掟の事。もともとはサーカスなどのショービジネスからきた隠語であり、マジックの種などは典型的なケーフェイと言える。ちなみに全日本プロレス系の人間は「ケッフェイ」と呼んでいた。

 


「ケーフェイ」佐山聡 1984年
初代タイガーマスクが書いた暴露本。業界に衝撃を与えた。

ブック

ブックとはプロレスの筋書きのこと。

 

ケツ

ケツとはブックで定められた勝敗の事

 

ブッカー

ブッカーとはプロレスの筋書きを作る人。日本では「マッチメイカー」と呼ばれていた。レスラー、フロントの双方から信頼されなければ任せられない仕事で、現場の最高責任者でもある。


外道

現在の新日本プロレスのブッカーは外道。米WWEにおいては、80年代後半頃から現場上がりではなく「プロのシナリオライター」をブッカーとして起用している。

 

ブック破り

ブック破りとはブッカーの筋書き通りに試合をしない事。しかしこれはもともとファン言語であり、現場ではほぼ使われていない。今はWWEも新日本も「ブック破り」に対して、多額の罰金(億レベルという噂)を課しているという噂がある。


「力道山対木村政彦」1954
もともとは「引き分け」で終わる予定だったとされる試合。木村の前蹴りに激高した力道山が打撃のラッシュで完全にKOした。


 

アングル

アングルとはブッカーが描く「筋書き」「仕掛け」のこと。「団体抗争」「因縁試合」などが代表されるもので、団体とマスコミはアングルを軸にプロレス興行を盛り上げていく。

 

ゴッドアングル

ゴッドアングルとはブッカーの意思とは関係なく、自然発生的に生まれるアングルの事。

 

「ロック対ホーガン」2002

レッスルマニア18で行われた名勝負と名高い試合。ヒール(悪玉)のホーガンをカナダの観客が後押ししたため、ベビーフェイス(善玉)のロックがアドリブでヒールターンして試合を行った。

 

ギミック

ギミックとは「架空の設定」や「選手のキャラ付け」の事。

 

「NWOブーム

米国から輸入されたヒールユニット「NWO」は、日本においても大ブームとなり、グッズ収益は億単位となった。


コール

コールとは試合中に耳元で打ち合わせや確認をする事。ヘッドロックやロープワーク、さらにはコーナーでのもみあいの際などによく行われる。


ゴーホーム

ゴーホームとはフィニッシュムーブに突入する際の合図の言葉。レフェリーが促す場合が多い。

 

クイック

クイックとは返し技や流れの中で3カウントが入ってしまう事。負けた選手の格にあまり傷がつかないのが利点。

 

 「鶴田対マイティ井上」1978

試合後のコメントも含め典型的なクイックフィニッシュ。


ハイスパート

ハイスパートとは「フィニッシュに至る流れなど、お互いが事前に打ち合わせし、試合で協力して行う動作」の事。日本では「作り」とも呼ばれる。かつては人目を避け、深夜の道場などにおいて「作り」をしていた。 

 ※「藤波対長州」などの「ハイスパートレスリング」とは異なる


セル

 セルとは相手の技に対するリアクションの事。プロレスの技は「いかに効いているように見えるか」が重要であり、それは受け手のセルの説得力にかかっている。


「ジャンボ鶴田のセル集」

ジャンボ鶴田のセルは全く効いているように見えないので(鶴田の確信犯的行為)、相手レスラーからは大いに嫌われていた。

 

オーバー

オーバーとは人気が出る事。人気を出すためにゴリ押しすること。



「ザ・コブラ日本デビュー戦」1983
初代タイガーの穴埋めとして猛プッシュされたが、肝心の日本デビュー戦で大コケした。

 

ベリー

ベリーとは人気が出ないので見切りをつける事。

 

「猪木対ブッチャー」1985
鳴り物入りで新日に参戦したものの、鳴かず飛ばず状態だったブッチャーを猪木がベリーした試合。馬場はこれを視て「猪木はすぐに選手を使いものにならなくする」と嘆いたとのこと。

ジョブ

ジョブとは格下の相手をオーバーさせるために負ける事。ベテラン強豪選手にジョブを承諾させることは、昭和のマッチメイカーの腕の見せ所だった。


ストロング小林

「ジョブする」に対するレスラーの認識はそれぞれ異なっており、たとえばストロング小林などは「生涯でジョブしたのは長州戦の一度きり」と発言している。つまり彼の中では「猪木にジャーマンで負けた」ことや「藤波にクイックでフォールされる」のは、ジョブに含まれないと言うことになる。

 

ポリスマン

ポリスマンとは団体お抱えの用心棒選手の事。新規参入選手の力量測りをしたり、ジョブしてオーバーさせたり、不要な選手をベリーしたり・・・何でもこなす便利な選手。


 渕正信

全日本プロレスのポリスマンを長らく務めた。馬場に挑戦してきた柔道家の岩釣兼生と道場でスパーリングで対戦。互角以上に渡り合い、馬場への挑戦を諦めさせた。


フッカー

フッカーとは相手を壊す力量のある本当に強い選手の事。そもそもは町の「力自慢」とお金をかけて勝負していたカーニバルプロレス時代の名残の言葉。一見弱そうなのでどんどんチャレンジするも・・・

 

「HOOKER ルーテーズ自伝」2008

不滅の世界チャンピオンでありながらフッカーとしても有名だったルーテーズの自伝。ちなみに日本語版は担当の流智美氏が正確に訳していないため(プロレス界に対する忖度によるものと思われる)不評である。


ジュース

ジュースとは意図的に流血する事。この場合の多くの出血は、血のりなどではなく、実際にカットした本物の流血である。バンテージに仕込んだカミソリなどで主にレフェリーが行うが、選手が自主的に行う場合もある。

「猪木対ブロディ」1985
ブロディが自らの膝をカットしたシーンが映像に映ってしまい大きな問題となった。ビデオデッキの一般普及が急速に進んだことによる弊害でもあった。

生ジュース

生ジュースとは意図されていなかった本当の出血のこと。


「藤波対前田」1986年

前田が大車輪キックの目測を誤り藤波が大流血。「時間切れ引き分け」のはずの試合が、急遽「両者KO」に変更となった。

 

ブレイド

ブレイドとは仕込みの刃物で出血させること。


「上田馬之助対ヒロ斎藤」1985

「タッグパートナーだったヒロ斉藤相手のジョブ」をミスター高橋に依頼された上田馬之助は、ブレイドを自分がやる事を要求し、最終的にジョブしたものの、ヒロ斉藤を必要以上の大流血に追い込んだ(ちなみにヒロの入場シーンもぶち壊した)。

 

マーク

マークとはプロレスの仕組みなど気にせず、素直に楽しむファンのこと。


松井珠理奈

典型的なマークとして挙げられるのは「子供ファン」や「プ女子(プロレス女子)」。2010年代からは特に女子ファンの比率が上がってきている。

 

スマート

スマートとはプロレスの裏を知りつつも、プロレスを楽しむファンのこと。

 

「Gスピリッツ」

この雑誌の購買層などはスマートに分類される。


シュマーク

シュマークとは、本人はスマートのつもりだが、実際はマークなファンのこと。


「ノアだけはガチ」
 ファン層がシュマークに偏るのは団体にとってあまり芳しいことではなかったりする。


今後も用語を随時追加していきます。


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