人気漫画「SLAM DUNK(スラムダンク)」の劇場版が公開されることが決まったそうです(2021.1月現在)。果たしてマンガ本編では最後まで描かれなかった「インターハイの続き」は描かれるのでしょうか? ファンの方々の興味は尽きないところでしょうね。そんなわけで今日は、この「SLAM DUNK」に加えて、さらに「黒子のバスケ」という『二大完結バスケットマンガ』を、僕が読んだ感想について噺します。
完結バスケマンガに挑む
ミニバスの飲み会で
以前、ミニバスケット関係の飲み会に参加した際に「スラムダンクを読んだことがない」と言いましたら、「え!信じられな〜い!」とドン引きされてしまいました。
聞けばバスケの世界において、この「SLAMDUNK」というマンガは、まさに全員必携の一大バイブルとなっており、特に「スラダン世代」と呼ばれる直撃世代においては『バスケットボール部新入部員が100人』とか、今では考えられないような「やるバス」ブームにまみれていたそうなのです。
でも僕にとっては知ったことではなく「何が信じられないだよ!そもそもこっちはバスケマンガと言えば『ダッシュ勝平』や『ボーイフレンド』世代なんだよ!」と言ってやりたかったのですが…やめておきました。
「ダッシュ勝平」六田登
純白パンティーが大好きな主人公(超人的な運動神経)が、顧問の女教師の純白パンティーにつられバスケ部に入部し、純白パンティーのために超人的に活躍する話。
「ボーイフレンド」惣領冬美
バスケットボールを舞台に「ツンデレのイケメン」と「病弱な彼女」と「ハーフのライバル」の三角関係を描いた王道少女漫画。
それから早数年…
先日、僕は遂に『SLAM DUNK』&『黒子のバスケ』という『2大完結バスケ漫画』を読破したのです。散々引っ張りましたが、読み始めてしまえばあっという間の物語でした。
ではさっそく感想を書いてみたいと思います(ネタバレあり)。
SLAM DUNK(スラムダンク)
読書前の認知度
・主役すら知らない
・「諦めたらそこで終わりですよ」が名言とされているのは知っている
・マンガだけではなくアニメも完全に未見
あらすじ
ガタイの良いヤンキーが女がらみでバスケに目覚め、あっという間に全国レヴェルの選手になっていくお話。
感想「そんなに凄い先生かな?」
読んでみて、いわゆる「熱血バカ系」が主人公だったり、ヒロインの名前が「晴子」だったり、バスケのルールが今と違ったり、さらにはバスパンのあまりの短パンぶりなんかに「時代」というものを感じたりしますが、まあ現実にそれなりの時が流れていますので、これはもう仕方ないところですね。
ストーリー的には、ドロップアウトしてヤサグレきっていた三っちゃんの「バスケがしたいです…」という変わり身の唐突感や、流川のバスケット留学に対する、あまりにも否定的な描写とか・・・要は「安西先生がらみのエピソードが今一つ」というか「実はそれほど凄い先生じゃなくね?」という疑問が沸いたりしてしまいました。信者の方、すみません。作品の勢い&続編希望
でもこの「SLAM DUNK」という作品そのものの勢いが、そういうアラや疑問をきっちり打ち消しているような気がしました。あの桜木も主人公としてとっても魅力的でしたし、バスケの試合の描写などは本当に臨場感がありまして、各勝負どころでは、思わずこちらも息をのんで見入ってしまいました。
そんなわけでこのマンガ。バスケットという競技の面白さを存分に表現している作品で、なかなか楽しく読むことが出来ました。それで読み終わってからは当然の事ですが
「なるほど、ここでいったん終了かあ~、じゃあ次は『スラムダンク2』を読もう」
と思ったものですが…それが無くて本当にびっくりしました(素)。これはですね…いくら面白くても、あまりにも我流点睛に欠くというか…こんな投げっぱなしでは「完結作品」として本当にどうなんだと思ってしまいました。
思っていたよりさらに人気があった
それで読後に色々調べたのですが、この作品は僕が想像していたよりも10倍くらい人気があり、さらには10倍くらい評価されていて、なおかつアニメ化とか劇場公開もされていて、さらにはそれらの主題歌も実にバカ売れしていたんですね。まさにマルチ!
うん、全く知らなかったです。
そんなわけで、こういう作品の広がりも含めて考えると、やはり、あの「投げっぱなし感」はどうなのかと改めて思いました。いますぐ作者は反省して続きを描くべきですし(要は続きが読みたい)、このたび制作が決まった映画においては「インターハイ完全版」というものを強く要求したいと思っております。はい。
黒子のバスケ
スラムダンクの中途半端感にモヤモヤした僕は、同じようにバスケマンガの名作の誉れが高く、なおかつ完結しているという「黒子のバスケ」を読むことにしました。
読書前の認知度
・主役すら知らない
・なんか事件があったことは小耳にはさんでいる
・マンガだけではなくアニメも完全に未見
あらすじ
中学時代に「キセキの世代」と言われた六人が、それぞれ違う高校に行って、高校の全国大会で争う話です。
感想「ありえねー」けどあり得る
「スラムダンク」と違って「内向的で大人しい主人公」なのが今っぽいですね。
そしてこのマンガもスラムダンク同様に「リアリズムの世界観」が舞台のお話なのですが、あくまで基本に忠実だった「スラムダンク」に対して、「黒子のバスケ」の方は、漫画ならではの「有り得ねえ~!」感が半端ない作品になっています。
なんだか懐かしの『リングにかけろ!』みたいな世界観というか…(赤司ちんは剣崎みたいだしね)。でもそこがとても面白いのです。色彩を持つ登場人物たち
この作品は登場人物の名字に「色」がついていて(黒子以外は髪の色も同色)、「『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』かよ!」と思ったのですが、調べてみますと『黒子のバスケ』の方が先なんですね。これはこうすることにより「リアリズムの世界観」と「あり得ない技」という、まったく相反するものを、ベタな設定によってうまくマンガに落とし込んでいる気がしました。
もう少し余韻が欲しい
それで「本編」と「ストリートバスケ編」の両方を読んだのですが、共通の感想としては「面白いのに、あっさり終わりすぎ!」ですね。これはスラムダンクの様な『投げっぱなし』ではないのですが、せっかく苦労して勝利したのだから、もうちょっと余韻があってもいいんじゃないのという感じです。要はもっとみんなで喜んでいるシーンが見たいという。うん。
というわけで、二大バスケ漫画。結構面白かったです。
次は「あひるの空」ですかね?完結を待ちたいと思っています。
名作完結マンガを読む
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