男から見てもカッコよすぎて、思わず惚れ惚れしてしまう岩城滉一さん。本当に「大人の男」という感じですが、そんな岩城さんが一番カッコよかった時期を独断と偏見で決めてみました。今日はそんな噺です。 『抱きしめたい!』のモテ男 トレンディードラマが大流行りしたバブル期は女性が強い時代でした。そんな女性たちの恋愛対象ともなると、それはもうハードルがとても高いわけです。しかもそれが時代のアイコンでもあった「W浅野」が取り合いをするような男となると、なかなか存在しないという話なのですね。 1988年にフジテレビ系列でオンエアされたドラマ『抱きしめたい!』において、そんなW浅野の相手役として白羽の矢が立ったのが岩城滉一さんでした。 この当時の岩城さんは37歳でした。それまでのナイフのような鋭い魅力から、大人の男としてのシブさにシフトチェンジしていた時期で、これはまさにハマり役と言えるものでした。 結果、ドラマ 『抱きしめたい!』は社会現象となり、21世紀に入っても続編が放映されるような大ヒット作となった のです。 本人は『抱きしめたい!』が嫌いだった しかし岩城さん本人は、この『抱きしめたい!』がお気に召さなかったようで、 「モテない奴らが作ってるから、本当にくだらない話にしかならない」「遊びを知らない人間が想像で書いたトレンディなんて、✖︎✖︎✖︎✖︎みたいなもん」 と、トーク番組において、けんもほろろにこき下ろしているのです(「 たかじん・ナオコのシャベタリーノ 」他)。 そしてその上で「大人の鑑賞に値する本当のトレンディドラマを作った」と、岩城さんが胸を張っていたのが、今日のお題の『デザートはあなた』なのでした。 『デザートはあなた』とは? 「デザートはあなた」は、故森瑤子さんの同名小説をドラマ化したもので(森さんはドラマ企画段階の1993年7月に胃がんで亡くなられました)、 岩城滉一さんが演じる主人公が、女性ゲスト相手に手料理を振る舞いつつ、男女のさや当てを演じてみせるという、 一話完結型のドラマなのでした。そのあらすじは… 大手出版社に勤務する独身男性「大西俊介」。多趣味、資産家でお金に不自由していない彼は、自宅の高級コンドミニアムに事あるごと美女を招き、得意の手料理を振る舞って口説いている。その際の決め台詞は「今日のデザートは君だよ」であった。 …というものになっていま